ENCYCLOPEDIA
ハシビロコウのおもしろ雑学

【 ハシビロコウの特徴と生態 】
- 学名
- Balaeniceps rex
- 分類
- 鳥綱 ペリカン目 ハシビロコウ科
- 分布
- アフリカ東部〜中央部の湿地帯(スーダン、ウガンダ、ザンビアなど)
- 体長
- 約110〜140cm
- 体重
- 約4〜7kg
- 翼開長
- 約230cmに達する
- 食性
- 肉食(魚類、カエル、小型爬虫類、時に小型哺乳類や鳥類)
- 寿命
- 野生で約30〜35年 飼育下で40年以上
- 保全状況
- IUCNレッドリスト VU 危急種
ハシビロコウは巨大なくちばしと動かない姿勢で知られる大型の鳥です。そのユニークな外見と行動から「動かない鳥」「奇妙な鳥」として世界中で人気を集めています。本ページでは、ハシビロコウの特徴や狩りの方法、文化的背景などを雑学的に紹介します。
ENCYCLOPEDIA ハシビロコウの雑学
ユニークな姿
- 巨大なくちばしは幅が約20cmもあり、先端は鋭く鉤状になっています。
- 体色は灰青色で落ち着いた雰囲気。鋭い目つきが印象的です。
- 頭頂部の冠羽が少し逆立ち、ユーモラスな印象を与えます。
狩りと食性
- 水辺にじっと立ち、ほとんど動かず獲物を待ち伏せします。
- 主食は肺魚やナマズなど大型の魚ですが、カエルや小型のワニを捕らえることもあります。
- 獲物を捕える際は一瞬で動き、強力なくちばしで挟み込みます。
“動かない鳥”の秘密
- ハシビロコウは1時間以上も微動だにせず立ち続けることがあります。
- この行動は「エネルギー節約」と「獲物への警戒心を解かせる」両方の効果があります。
- 動かない姿勢から急に動くため、観察者には驚きのギャップを与えます。

行動とコミュニケーション
- 繁殖期には「クラッタリング」と呼ばれる、くちばしを打ち鳴らす音で仲間とやり取りします。
- 低い鳴き声を発することもあり、意外に多彩な音で意思疎通を図ります。
- 巣は水辺の草を積み上げた大型のものを作り、1〜2個の卵を産みます。
文化と人気
- 「動かない鳥」として日本や海外の動物園で高い人気を誇ります。
- その独特な姿からキャラクターやイラストのモチーフにされることも多いです。
- 一方で生息地の湿地破壊により絶滅の危機に瀕しており、国際的な保護活動が行われています。
色々なトリビア
- 「ハシビロコウ」は漢字で「嘴広鴇」と書きますが、実際にはトキではなく独立した科です。
- 翼を広げると2mを超える大迫力ですが、飛行は意外にゆったりしています。
- 古代エジプトの壁画にも似た鳥が描かれているとの説があります。
まとめ
ハシビロコウは大きなくちばしと無表情な立ち姿で知られる不思議な鳥です。動かない戦略や鋭い狩りの技術は自然界での独自の適応であり、そのユニークさが世界中の人々を惹きつけています。